老後問題は、これからの最大の問題となることは確実だ。病気の問題、介護の問題、信じられないような大金を必要とするようになろう。だが、マイホームを持っていると、武蔵野市が実施しているマイホームを担保に、給食と介護を死ぬまで提供するというサービスなどが受けられるようになる。もちろん、死んでしまったら、土地と家は武蔵野市のものとなるが、墓の中まで持っていけるわけではないのだから、それで十分であろう。この事実は、実に重大なことを意味している。二〇二〇年になると、寝たきり老人は現在の六五万七〇〇〇人から二〇二万人に、痴呆性の老人も現在の六六万人から、二二三万人へと三倍以上に増加する。政府の施策でめんどうを見られる人数ではない。すべての人が自分で老後の対策を考えなければならなくなる。老人問題は史上最大の深刻な問題となってこよう。老人病院に入ると、いったんオムツをされると、二度とはずされることはない。ちょっとした風邪で点滴をされてしまうと、それが毎日のように続く。良くなって退院をすすめても、自宅に老人を引き取る家族はほとんどない。「家に受験生がいるから老人を引き取るなんてとんでもない」「寝たきり老人を引き取るくらいなら、私がパートに出て、入院費の月一一万円を稼ぎ出すから」と露骨にいやがる主婦が多い。今日のように共稼ぎでないと家計が支えられなくなってしまった状況のもとでは、老人のことなどにかまっている、時間と余裕と金がない。現在が既にこのような状態である。いわんや三倍になる将来は老人にとってはもっともっと悲惨な状態になることは確実だ。自分の親だから、といかに善意で介護しようとしても、実際のところ、これはできない話なのだ。こうなると、マイホームや収入向き不動産を持って、武蔵野方式、または有料老人ホームに入ることが最も幸せな道ということになるのではなかろうか。
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